組子とは、和室の書院障子や欄間の装飾に使用された日本の伝統木工技術で、木材を細く引き割り、カンナやノコギリやノミなどの道具を使い溝・穴・ホゾ加工を施し、釘を使わずに幾何学模様に組み上げる技術で、高い精度が要求されるため、木工技術の最高峰と言われています。
組子の歴史は古く、室町時代より建具職人たちの知恵と情熱によって伝えられてきました。

組子への思い

私が今こうして年中組子製作をさせていただけるのは、約500年という長い間、戦争などいろんな困難な時代を経ても、先輩の方々が伝えてくださったことにあると思い、とても感謝しています。
そして今度は、私が次の世代に伝えることが使命であると思っています。

お陰様で子供たち4人が後継者となってくれていますので、今後もさらに技術を磨き、お客様に喜んでいただける組子を製作し、伝えて参りたいと思います。そしてお客様とのご縁に感謝すると同時に、素材である材木も、ご縁があって私の手元に来てくれます。そうした材木にも感謝しながら組子製作を続けて参ります。

8年前から組子の技術だけではなく芸術的な表現方法を学びたいと思い、日本現代工芸美術家協会長野支部に入会させていただき、組子とは全く違うジャンルから学ばせていただいております。
春は上野の東京都美術館で開催される現代工芸美術展に出品し、秋には六本木の国立新美術館で開催される日展に出品しています。
出品する作品は立体作品で、過去に組子で出品された方がいないため、先生方も注目して下さり、ご指導していただいております。
こうした学びを深め、「組子を世界に発信する」というのが私の目標です。
組子の伝承は、技術だけではなく、市場も広げていくことが大切だと思っています。